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【REPORT】23.10.30『今、なぜ交響空間が必要か』

秋の夕日が沈みゆく夕方の宮島口。

時折、潮風が通り抜け、

電車ががたごとと発着を繰り返す駅前広場。

広場に集う人たちが腰かけているファニチャーは

すべてベルギーのアウトドア家具専門ブランド

extremis(エクストレミス)が製作したもので、

今回、広電宮島口駅前広場の再整備にあたり、

東京・蔵前にショールームを構える

日本総代理店のTISTOU(株)のコーディネートにより

置かれることになりました。

 

そして、この度extremisのヘッドデザイナーである

Dirk Wynants(ディルク・ワイナンツ)氏が来日するということで、

2023年10月30日(月)、広電宮島口駅前広場において

「今、なぜ交響空間が必要か」をテーマにトークイベントを開催いたしました。

トークイベントでは、Dirk Wynants(ディルク・ワイナンツ)氏に加え、

ソーシャルコンテンツプロデューサーである山名清隆氏をゲストとしてお迎えし、

会の後半では、ローカルゲストとして、

エリアプラットフォーム・カミハチキテルの事務局/ブックキュレーターの今田順氏、

広島電鉄(株)地域共創本部の前田琢己氏を迎えたトークセッションを行いました。

 

また、この日はトークイベントに合わせて

宮島口みらい協議会のメンバーである

にもご出店いただき、


ただゲストの話を聞くだけでなく、

呑みながら、食べながら話を聞くという

くつろいだ時間、空間が広がりました。

(この日広島は夜が冷えて、熱燗やホットワインが大人気でした!)

 

総勢100名を超える方宮島口駅前広場に集まった

熱気あるイベントを写真とともにかんたんに振り返ります!

 

 

冒頭、まずは広島電鉄(株)電車事業本部の東耕一氏より広場のご紹介。

 

広電宮島口駅は1931年の開業以来、宮島への玄関口として機能してきた歴史や、

2020年2月のフェリーターミナルのリニューアルに合わせ、2022年7月、駅が新しく整備され、それと連動するように、行政、地元の方々と調整を重ねてこの広場を開放感ある、くつろげる空間を目指して整備されたお話をしていただきました。

その後、オープニングトークとして

山名清隆氏から「公共空間に魔法をかけろ!」をテーマにお話しいただきました。


聞いている人たちに声をかけながらお話を進める山名さん。

 

ご自身が関わられた事例をご紹介いただきながら

公共空間から交響空間へと魔法をかけるとは

どういうことなのか、とてもわかりやすくお話いただきました。


トークの合間には、

サックス・コリシゲマコトさん、ギター・Cornelさんによる

心地の良い演奏が広がります。


続いて、extremisのヘッドデザイナーDirk Wynants氏から

「いいデザインだけが世界を救う」というテーマのプレゼンテーションを。



extremisの日本総代理店、TISTOUの代表取締役社長である平田倫子氏が通訳を務めてくれました。



extremisのファニチャーづくりの哲学を紐解いていただくことで

よりextremisのファニチャーが愛おしく思えるとともに、

なぜ(why?)から突き詰めて考えることの重要性を

何度も繰り返されていたことが非常に印象的でした。


再び休憩を挟み、腹ごしらえや一杯引っかけたあとは…

第3部のトークセッションへ!



第3部は2人のゲストに加え、

ローカルゲストである今田順氏、前田琢己氏を加え、

更には、モデレーターとしてHIROSHIMA LIVING LAB水木智英氏を迎え、

トークセッション「いま、なぜ交響空間が必要か」を行いました。

 


前半のお2人の話を受けて、ローカルゲストである今田氏からは、

広島都心部の官民連携プロジェクト・カミハチキテルの事務局を進める上で

山名さんの「ギリギリアウトを狙う」という言葉に勇気をもらったという話、

Dirkさんのなぜ(why?)を突き詰める考えに、公共空間の使い方を考える上で、自らの姿勢を居直されたという話などが挙がりました。

 

また、前田氏からは、自らが関わられている、ひろしまゲートパーク、コイプレイスなどの公共空間での取り組みのご紹介、また、駅も公共空間のひとつであるという視点から宮島線沿線活性化のお話をしていただき、手ごたえと、これからに向けた課題を提示してもらい、

山名氏、Dirk氏からフィードバックのやり取りがありました。

 

さらに話の後半では、宮島口みらい協議会のメンバーである中電技術コンサルタントの田中健三氏も加わり、広電宮島口駅前広場、宮島口みらい協議会の取り組みについてお話があると、山名氏、Dirk両氏からは、

「ここは景観がとてもよく、空間がオープン。受け入れられている感じがする。ここでなにかをやってみようと思う人が増えるんじゃないか。そういう人がどんどん増えるといいね」という未来についてポジティブな返答をいただきました。

 

 

今回、はじめての試みとして

トークのBGMとして、コリシゲさんがサックスを演奏、Conelこと水木智英さんが

ギターを演奏しながらファシリテーションを行うという離れ業を行ってくれました!

(山名さんはこれをギターファシリテーションと命名!!)

 

 

話す側、聞く側からもなかなか好評で、

あたらしいセッションのあり方を垣間見た夜になりました。 

 

最後は参加者の方、スタッフの方含め全員で集合写真を。


 

これからの広電宮島口駅前広場、そして広島の公共空間を交響空間にしていくヒントがたくさん詰まった時間になりました!

 

そんなトークイベント全編の様子は

ぜひご覧いただけたらと思います。

  

0:12:05頃~ 第1部 山名清隆氏「公共空間に魔法をかけろ!」 

1:17:38頃~ 第2部 Dirk Wynants氏「いいデザインだけが世界を救う」

2:41:24頃~ 第3部 トークセッション「いま、なぜ交響空間が必要か」

 






 

写真:おだやすまさ 

文:今田順

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